わたしには一人、恩師と言うべき先生がいる。
その人は別に演技関係での恩師というわけではない。ただ、今のわたしを形成するのに本当にお世話になった人なのだ。
先生と初めて出会ったのは、わたしが中学2年の冬。
当時わたしは勉強が嫌いで、高校も進学できるのか? と両親が本気で心配するほどの成績だった。
親が心配して「勉強しなさい」というたびに、わたしは反発して教科書すら開くことをしなくなっていた。
そんなわたしの進学を心配した両親は、わたしを予備校に通わせることを決意した。先生とはその予備校で知り合うこととなる。
親に言われて、何の気なしに受けた入塾テストでなんとかギリギリの成績で合格したわたしは、当然一番下のクラスに配置された。
恩師の先生はそのわたし達のクラス担当で、英語を専門として教えてくれた。
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